大阪城

大阪城「玉造口」のアクセスと櫓が焼失した歴史

大阪城「玉造口」

森ノ宮駅や観光バス駐車場から大阪城に向かう場合、必ず通るのが玉造口です。大阪城の四つある出入口の一つ

左手に外堀を見ながら坂道を上がると見えてきます。昔は多聞櫓があり立派でしたが、今はその面影はありません。また桝形も撤去されています。

その為、現在門が無いことから玉造門ではなく玉造口と呼ばれています。

大阪城「玉造口」の場所、地図、その説明についてご紹介します。

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玉造口の場所

大阪城「一番櫓」

南外堀から東外堀にかけて重要文化財「一番櫓」が見えます。その坂を上っていきましょう。

 

大阪城「玉造口」と坂道

坂道を上ると玉造口に着きます。この写真を見ると、上に櫓があったのだなぁということが想像できますね。

森ノ宮駅以外に観光バスを降りた観光客も通る道なので、常に人通りが多くなっています。

 

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大阪城「玉造口」説明

大阪城「玉造口」

玉造口横に説明文があります。

大坂城の東南の出入口にあたる。ここに建っていた玉造門の内側には、江戸時代に大手口や京橋口と同様、石垣造りの桝形が造られ、上には多聞櫓が建っていました

多聞櫓は1868年(慶応4年=明治元年)、明治維新の動乱による大火によって焼失。その後、大阪城を管轄下に置いた陸軍の手によって桝形が撤去されました。

焼け残った玉造門も撤去され、現在では門の両脇の石組み以外は旧観をとどめていません。

因みに、玉造の地名は、古墳時代に勾玉と管玉(くがたま)など装飾用の石を作った技術集団「玉造部(たまつくりべ)」がこの南方に住んでいたと推定されています。

参考:玉造口の説明文を抜粋し要約

元々上に多聞櫓があり、その櫓を越えると桝形(カタカナのロの字)がありましたが、両方とも現在はありません。

多聞櫓は戊辰戦争や明治維新の大火により焼失、明治時代なり桝形は撤去されています。桝形は陸軍の車が移動するため撤去したのかもしれませんね。

上の写真を見ると、左右に銃で攻撃できるような穴が見えます。しかし櫓が無いので、上部がむき出しになっているのがわかります。また右側には櫓を支えていたであろう石の柱が見えています。

勾玉を作っていた玉造部については、日本史で最初の方に覚えた方も多いと思います。その玉造部がこの当たりの南側に住んでいました。

大阪城「玉造口」の裏側の石段

玉造口をくぐって裏側に回ってみました。全く桝形の痕跡はありません。銃を置いて打つための穴が均等に設けられています。

多聞櫓と関係していた(支えていた?)であろう石の柱がポツンと見ています。

 

玉造口の石段を上ってみた大阪城

左側(玉造口入った南西側)に回ると石段があります。そこを上るととても見晴らしがよく大阪城を一望できますよ。ここは写真スポットです。ぜひ上ってみて下さい。

 

大坂城「玉造口」の石段上部から外堀を望む

石段の上部から外堀を望む。左側は先ほど上ってきた玉造口前の坂道です。とても見晴らしがいいですね。

 

図録から玉造口を確認

図録「描かれた大坂城・写された大阪城」に、江戸時代の「大坂城絵図」が複数あり、そこには玉造門と桝形が描かれています。一部玉造という文字では無く「玉作」と書かれた絵図もありました。

また「金城聞見録」に「玉造リ口之図」もあり、そこには門の前で監視していたであろう小屋が描かれています。

その他、1897年(明治30年)12月に刊行された「大阪市全図」で玉造口付近を見てみると、まだ桝形が残っています。それ以降に撤去されたのかもしれません。

 

学芸員が玉造門について語る

大阪城天守閣学芸員・北川央氏の話によると、戊辰戦争で多聞櫓は焼失しましたが、下の玉造門は焼け残っていたようです。これは貴重な情報ですね。

しかしこれも陸軍に移建されたそうです。桝形を撤去した時に移築したのかもしれません。

その他、豊臣秀吉時代の玉造門について伝説が残っています。

一心寺の住職によると、第2次世界大戦前には「黒門」と呼ばれる立派な門があり、その黒門は徳川家康から豊臣大坂城時代の玉造門を拝領し、移築したものと伝えられているそうです。

残念ながらその黒門は大阪の大空襲により焼失しているので今はありません。錦絵や古写真で確認することができます。

 

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大阪城「玉造口」地図・アクセス

大阪城「玉造口」地図

参考:大阪城公園案内図より

電車の場合、JR環状線・地下鉄「森ノ宮駅」からが最寄駅になります。また、観光バス駐車場からも近いです。

「谷町四丁目駅」からだと、大手門を入り太鼓櫓を越え直進、「蓮如上人袈裟懸けの松」を少し越えたあたりにあります。

「大阪城公園」や「大阪ビジネスパーク駅」、「天満橋駅」からは反対側になります。

参考:「大阪城の重要文化財」10箇所

参考:「大阪城の史跡・名所」一覧

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